日本国内の企業様の中で、海外企業との取引があるか兼ね合いから、海外の式典や表彰や、自社と提携しているパートナー企業へ向けて、日本製のトロフィーや楯を贈呈する必要があるケースは多いでしょう。
日本製のトロフィーや楯などのノベルティは精密に製作されていて、品質が高く海外でも評価が高いことから、発注をいただく事例も多いです。
そうしたニーズにお応えしたい日本国内の企業様へ向けて、本コラムでは、海外向けトロフィーの製作・輸出において注意しておくべきポイントを5つ解説します。
Contents
ポイント1:梱包方法を工夫して破損を防止する
1つ目のポイントは、梱包方法と破損リスクの対策についてです。海外へのトロフィー輸出では、最も注意すべきなのが破損リスクです。トロフィーや楯は、ガラス・金属・アクリルなど壊れやすい素材が多く使用されており、国外に輸送中の衝撃に十分耐えられる梱包が必須です。
特にトラブルが発生しやすい場面としては長距離の移動や積み替えが発生した際の衝撃による破損などが挙げられます。トロフィーを完全な状態で現地へ届けるためにも梱包対策が非常に重要ですので、梱包方法の基本を確認しておきましょう。
緩衝材の工夫
トロフィーや楯本体を気泡緩衝材(プチプチ)包み込むようにすることと、輸出するための入れ物として内箱と外箱を二重にして「ダブルボックス梱包」にするのもおすすめです。
梱包する箱の強度
外装には、強度の高いWフルートや耐圧強化仕様などの段ボールを使用し、角の補強にはクラフト紙テープでの巻き補強を加えると効果的です。
参照元
Wフルート(8mm)段ボールの厚さと材質
取扱注意表示
「FRAGILE」や「HANDLE WITH CARE」など、英語で割れ物注意の貨物であることを伝えるラベルも忘れずに貼るとなお良いです。
ポイント2:名入れや刻印の確認
2つ目のポイントは、名入れや刻印についてです。表彰される人物の氏名や表彰式のタイトル、表彰者へのメッセージが正確に刻印されているかを確認することもとても大切です。
輸出先の国と地域や人物名に関する言語表記など、トロフィー・楯への名入れや刻印時の注意点を解説します。
英語名の正確性
英語での名入れを行う際は、スペルや表記(Mr./Ms.などの敬称、役職名、年号など)に誤りがないよう、事前確認を徹底することをおすすめします
ポイント3:HSコードなど通関書類の作成と関税を調べる
3つ目のポイントは、関税や通関に関する書類作成についてです。越境して商品を届けるには、税関を通過するための書類と正確な申告が必要です。ここでは、海外向けに輸出するトロフィーにおける関税・通関対応について基本的なポイントを解説します。
HSコードの確認
海外向けにトロフィーを輸出する際は、HSコード(関税分類番号)を確認しておく必要があります。
HSコードというのは、国際的に共通の「貨物の分類番号」であり、通関(輸出入)の際に「その品物が何であるか」**を国際的な基準で示すために必要なコードのことです。
- 類:輸出する品物の大まかなカテゴリー
- 項:類を細かく分けたカテゴリー
- 号:項をさらに細かく分けたカテゴリー
申告する際に必要なもので、品物の種類や大きさなどによって異なります。
輸出する際には申告する必要があるものです。
参照元
物の輸出入(関税・原産地規則) – EPA/FTA/投資協定(METI/経済産業省)
コマーシャルインボイス
輸出を行う上で必ず提出することになる書類です。
輸出入における「明細書」「請求書」「納品書」の3つの役割を果たす書類で、輸出者であるトロフィーの送り主(製作したトロフィーを輸出したい企業様)が作成するものです。
参照元
通関業者に輸出通関を依頼する際の必要書類:日本 | 貿易・投資相談Q&A – 国・地域別に見る – ジェトロ
パッキングリスト
コマーシャルインボイスと同じく、輸出の際に必要な書類です。
日本国内での荷物の送付と同様に、何の品物に対して重さやサイズがどのくらいなのかを申告するものになります。
参照元
通関業者に輸出通関を依頼する際の必要書類:日本 | 貿易・投資相談Q&A – 国・地域別に見る – ジェトロ
原産地証明書
海外向けに輸出しようとしているトロフィーが、どこの国で製作されているのかを証明する書類です。
参照元
原産地証明 | 申請書類を作成・準備する | 証明センター |東京商工会議所
関税の確認
HSコードと合わせて、トロフィーの輸出時に関税がいくら発生するのかも事前に確認する必要があります。
トロフィーの製作費や輸送費だけでなく、越境する場合は国や地域によって関税が異なるので、トロフィーを海外へ贈る際は、最終的に制作費、輸送費、関税などを全て含めた金額がいくらになるのかをシミュレーションしておくと、費用感が分かりやすくなります。
参照元
輸出統計品目表 : 税関 Japan Customs
ポイント4:輸出先の文化などからデザインを選ぶ
4つ目のポイントは、輸出先の国や文化、企業の雰囲気に合わせたデザインにすることです。
特に海外向けのトロフィーは表彰式など非常に注目を集める場面で活躍する記念品なので、国を象徴する配色や、開催予定の表彰式などのイベントのイメージカラーやコンセプトに沿ったデザインなども重要です。
海外向けトロフィー製作事例
ここからは、当社の製作事例として、海外向けに輸出したトロフィーをご紹介します。
事例①:型番AK-1688A【ユーシービージャパン株式会社様】

海外のお取引先表彰で作成しました。
「重厚感のあるトロフィーでオリジナルカラーの背景も再現できて安心しました。」とコメントをいただきました。
事例②:型番AK-1687A【日東精工アナリテック様】

海外のお取引先表彰式用トロフィーとして製作しました。
縦にも横にも広いので、ロゴも含めた表彰式名や個人名まで、細かなテキストも含めて印字いたしました。
加工方法はサンド加工で本体に直接名入れをしてます。
ポイント5:受取体制と配送業者の選定
5つ目のポイントは、輸出先の国での受取体制の整備と配送業者の選定です。
こちらも日本国内での輸送と同様に、いつどこで誰宛にどのような配送方法をするのかを決める必要があります。
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
現地の担当者との受取体制
トロフィーが無事、輸出先の現地に届いたのか確認をする必要があるので、送り先の企業やイベント運営者の中の誰に連絡をすれば、状況確認が行えるのか、受取体制を整備しておくと良いでしょう。
国際輸送サービス
日本国内から海外への国際配送サービスを行っている事業者として、下記のサービスはよく利用されています。
輸出したいトロフィーのサイズや形状によって、輸送対応が可能か、事前に確認しておくと、梱包作業などの準備がスムーズに行えます。
参照元
EMS(国際スピード郵便) – 日本郵便
DHLホーム – グローバルロジスティクスと国際輸送 Japan 日本
海外配送&運送会社| FedEx日本
輸送中の事故に対する保険加入
輸出中に万が一のケースとして、事故が発生し、事前に決めたタイミングまでのトロフィーを届けることが出来なくなってしまうこともあります。
そうなった場合に備えて保険に加入しておくことで、納品ができなかったとしても代金が保険金から支払われるようになります。
参照元
企業の輸出・投資・融資を保険でサポートする貿易保険|NEXI 日本貿易保険
まとめ
ここまでで、海外向けにトロフィーの輸出時における事前準備や想定外のトラブルに対する対応までが理解できたかと思います。
初めて海外との取引を行う場合や、世界情勢の影響で関税がいくら発生するのかなど、常に状況が変動する昨今なので、情報収集をしながら適切な準備をしておくことで、スムーズなトロフィーの輸出も可能になります。
今後、海外向けにトロフィーを輸出されようとご検討中の企業様であれば、当社では、海外の企業様向けに合わせたオリジナルデザインのトロフィー・楯を製作しております。
下記のボタンをクリック後、お問い合わせフォームにてご要望をご入力いただけましたら、日程調整が完了次第、詳しく伺い、製作納期やデザイン案などをご提案いたします。